奥村丈夫教授の講演(南相馬市原町区太田公会堂にて)

2011年04月20日(水)

南相馬市の塗装屋、(有)原町美装の菅野美紀です。

今日は、奥村丈夫先生のお話を紹介したいと思います。

奥村先生は、第一種放射性物質取扱士(第一種放射線取扱主任者)、放射性物質測定士の資格(第1種作業環境測定士)をお持ちで、長い間、㈱花王に勤務され、花王ご退職後は(株)日本中性子光学の取締役をされていました。現在はご退職され、杉野服飾大学の非常勤講師として化学を教えていらっしゃいます。放射性物質に大変詳しい先生です。

昨日から南相馬に来ていらっしゃるそうで、今日は原町区太田公会堂で先生のお話を皆で集まって聞きました。質疑応答を含め、8時半頃から11時くらいまでお話がありました。今日のブログで、その中から何点かご紹介させていただきます。

①南相馬市の安全性について

南相馬市の放射性物質の測定値は、3月12日以降、継続的に下がっています。

3月14日と3月15日に水素爆発が起こりましたが、その時、放射能物質は南相馬市方面には飛んで来ていないのです。

測定値をもとにしたデータを見れば、南相馬市の安全性は分かります。今までの南相馬市の数値では、ガン等病気の発生率が高くなることもないし、エアコン等使っても大丈夫とのことでした。

また、下の表を見ると、昔の値に比べても、今の数値はずっと低い事が分かります。10の5乗あった数値が今は10の1乗、つまり千分の一、の値だそうです。昔は、核実験などで放射性物質もばらまかれていたそうですが、その中で育った方は奥村先生も含め、今健康に生きていらっしゃる、とのことです。

うちには子供がいるので、子供に対する影響も聞きました。乳幼児で気を付けなければならないのは、放射性物質を体内に取り込むこと。ですので、食べ物に気を付けたり、また、屋内に居れば放射性物質は10分の1になるので、外に長時間出さない等の点を気を付ける、とのことでした。

国でも県でも、この辺りの放射性物質の測定場所をもっと増やして、継続的に測っていく事が大事だということでした。測定値によって、局所的に高い場所も分かるし、安全であることの証明にもなるからです。

②臨界爆発が起こる可能性は、限りなくゼロに近い

燃料棒が、1cm間隔で、棒と水とが規則正しく何十本と並ばない限り、再臨界は起こらないそうです。今回は制御棒がきっちりと働いたから大丈夫、とのことでした。

③原子炉の構造について

福島第一原発の、1~6号機を作った方に、先生が話を聞かれたそうです。第一原発1号機の爆発で、建屋5階部分が吹っ飛んだ映像がテレビで流れていました。しかし、作った方の話では、これはもともと吹っ飛ぶように作っているそうで、その厚さは、格納機の壁の厚さとは比べ物にならない位、薄いのだそうです。また、2号機の側壁に穴が開いた、と問題になっていますが、これも、爆発したら抜けるように作ってあるそうです。何故かというと、爆発して燃料棒が出てきた時に水素が発生しますが、水素濃度が5%以上になると水素爆発が起こってしまい、それにより原子炉がダメになってしまわないように、水素が逃げるように、穴が開くよう設計したそうです。

他にもまだまだ、多くのお話があり、とても参考になり、また安心しました。個別の質問にも、みな丁寧にご回答いただきました。南相馬に来て頂いた事、本当に感謝しております。どうもありがとうございました。

先生が所属していらっしゃる学会や、研究結果などのサイトを教えて頂いたので、またご紹介できれば、と思います。

私は、仙台に避難しましたが、やはり福島県外に出ると、放射能に対して偏見の目が強く、南相馬と言うと、ものすごく放射能が強くて大変なことだ、と思われてしまいます。そうした偏見を少しづつでもなくして行きたい、と思いますので、この場を借りて情報発信していきたいと思っています。

(原町美装の営業もしておりますので、塗装の事など仕事のお問い合わせも、お待ちしております)