南相馬市小高区からの避難について

2011年05月18日(水)

南相馬市の塗装屋(有)原町美装です。

今日、原発から20km圏内となっている、南相馬市小高区から避難して、現在は南相馬市原町区のアパートで生活している親戚を訪ねて来ました。

おじいさん、おばあさんから、ひ孫の代までの、6人家族です。日中は、子供は学校、若い人たちは仕事に行っているので、訪ねた時は、おじいさんとおばさんだけでした。

2人とも、アパート生活は初めて、とのことで、「鍵の掛け方も分からないし、借り物なので、とても気を遣う」と言っていました。また、ずっと小高区で生活して来たので、周りには知っている人も誰もおらず、電話もつないでないので誰とも話せずずっと家にいるので辛い、と話していました。

その家族は、20km圏内に避難指示が出た時、原町の避難所に来ました(その時は、避難所では大変だと思い、我が家にも泊ってもらいました)。その後、原発の水素爆発もあり原町区も危険かもしれないということで、郡山の避難所に行きました。その後、相馬の避難所に行きました。

働いてらっしゃる2人の職場が原町区だということもあり、相馬市や南相馬市鹿島区でアパートなど住める所を一生懸命探したそうですが、既にどこも一杯で、空いていなかったそうです。そこで、現在の原町区のアパートに住む事になりました。

しかし・・・、南相馬市の原町区のアパートでは、「民間住宅の借上げ」の対象にならない、というのです!福島県では、住宅の全壊などで住宅がない世帯や、原発事故による避難指示により避難している住民の住宅対策として、民間賃貸住宅に入居した避難住民の当該民間賃貸住宅を県との賃貸借契約に切り替え、借上げ住宅とする措置を取っています。

しかしながら、現状では、南相馬市原町区の物件は対象外だと言うのです。

南相馬市小高区から避難して、原町区に物件を借りている人は多いです。職場が原町区にある人が多いからです。

原発事故の避難指示によって同じ様に避難してきているのに、補助が出ないのはおかしいと思います。職場が原町にあるなどの理由で、原町区でしか生活できない人もたくさんいるのです。原町区以外で借りようと思っても、北に隣接する鹿島区や相馬市は既に物件は一杯になっています。南側は原発側ですから同じ様に避難地域ですし、東側は海、西側は飯館村で避難地域。原町区にしか借りる所はないのですから。

親戚のところを訪ねた後、避難所となっている原町第二中学校を訪ねました。仕事で大変お世話になっていた、小高区の建具屋さん夫婦が避難している、と、その親戚から聞いたからです。

建具屋さん夫婦は、とても喜んでくれました。ここで避難所は4か所目だそうです。仕事の依頼の電話もたまに来るそうですが、簡単な工具は持ってきているものの、機械は小高区の工場にあって、取りにも行けない状況だそうです。もし取りに行く機会があっても大きな機械なので置く場所もなく、どうしようかと思っている、とおっしゃっていました。

写真は、第二中学校2階の多目的ホールの様な場所。休憩スペースとなっている場所で、建具屋ご夫妻と談笑する母です。

帰り際、駐車場まで送って下さった奥様。「どうもありがとう」と涙を浮かべてくれた姿が忘れられません。